アインシュタインに導かれた?!2013/07/29 15:14


この5月・6月は、アインシュタインの軌跡を辿るようなコンサートがありました。


まず最初は北九州の門司港。

訪れた旧門司三井倶楽部は、1922年にアインシュタインがノーベル賞
受賞の知らせを聞いた船の旅の最中に泊った場所のひとつで、
今でもそのお部屋がそのまま再現されて公開されていました。

100年前にこんなに洒落てたの?!というぐらい、純欧風のベッドと、
猫足のバスタブがあり、アインシュタインもえらく気に入られていたそうです。

確かに門司は景色は良く食べ物もおいしく、個性的な地元のデザイナーの
お店などもあって、アートへの関心度とサポートを感じた素敵なところでした。


次に訪れたのは日本のクラシックホテルの一つ、奈良ホテルです。

奈良は私の祖父母が住んでいたこともあり、子供の頃からとても馴染み深い
土地です。

創業100年を越す奈良ホテルにも、同じく1922年の冬にアインシュタインが
宿泊していました。

"アインシュタインが弾いたピアノ"として有名なこのアップライトは、
おそらく1900年頃に作られたハリントン社のもので、戦争を挟み
実は64年も行方不明になっていたそうです。

数年前に戻ってきてからはラウンジに飾られており、音楽祭の時などに開放
されているそうです。

そのピアノを特別に弾かせて頂き、中のハンマーも見せて頂きました!

古いアップライト・・・のイメージから、「海の上のピアニスト」の曲や
ガーシュウィンを弾いてみたのですが、音色がすばらしく美しく、
とてもどこかに行方不明になっていた100年前のピアノとは
思えませんでした。

奈良ホテルにはプロコフィエフやメシアンも宿泊したそうで、
廊下を歩くだけでも感慨深く、これぞ、「クラシック」!と
感慨深い想いに浸っていました。


ピアノもヴァイオリンも弾いたというアインシュタインを追いかける旅が
さらにあることをワクワクと願っています。


三舩優子(ピアノ)