Introduction2013/07/25 10:55


みなさん、こんにちは。
仙台フィル首席クラリネット奏者のダヴィットです。

2012年11月から日本で暮らしはじめて、ほぼ一年!!
日本語はあまりうまくありませんが、日々よくなっていると思います。

言葉のことで思い出すのは、9年間勉強したスイスでのことです。

私は全くドイツ語が話せませんでしたが、一年後にはみんなと
コミュニケーションが取れるようになりました。

日本でもそのようになるといいのですが… 
一つ問題があります。

普段、妻(日本人)とは、ドイツ語で会話しているのです!!
彼女はドイツ生まれで(両親がドイツ・ケルンのギュルツニヒ・オーケストラの
団員だったため)、父親が読響のソロ・ホルン奏者として契約した
5歳の時に日本へ行きました。

その後、18歳の時にドイツに戻ることを決め、またさらにスイスへ留学し、
そこで私たちは出会いました。
とにかく彼女のドイツ語は完璧なのです。


私がスイスのチューリッヒで2003年から2012年に過ごした期間の前について
書くとすれば、私もまた18歳で祖国ポーランドを離れたのでした。

そこには、偉大な文化を持つ素晴らしい都市があって、
私はそこでの時間を非常に楽しみました。
近くには美しい湖もあり、友人たちと気分転換に散歩したり、泳いだりもしました。

スイスでは多くの日本人の友人ができましたので、
日本文化の基本的なことは知ることができました。
箸の使い方も覚えました!

しかし、本当は日本に興味を持ち始めたのは、ポーランドにいた時からです。

私の住んでいたポーランド・カトヴィツェ(両親がまだいます)の家で、
川端康成の本を見つけた時のことです。

「The House of the Sleeping Beauties(眠れる美女)」、
「Thousand Cranes(千羽鶴)」、
「Snow Country(雪国)」。
そしてもう一つは大江健三郎の「A personal matter(個人的な体験)」。

すべて読みました!

川端康成の書く世界は初めて体験する言葉ばかりで、深く感動しました。
私の日本への興味はそこから始まっていたのです。

東北に住んでいると、川端の小説の世界のような場所を見つけることができ、
それがとてもうれしいです。

私は仙台がとても好きです。
山や海に近く、自然が身近にあります。

東京にいた頃は、2時間旅行しても、まだ東京の中にいるような
気がしましたが、でも仙台では2時間旅行すれば、都市から離れ、
自然の中に入っていくことができます。

なおかつ仙台は大都市で地域の中心です。
これはとても実用的なことです。
まさにperfect location! 

夏は、たとえば九州ほどは暑くないでしょうし、
冬も北海道ほどは寒くないでしょう。

仙台には、妻の叔母もすんでいます。
妻の他の家族は東京に、私の家族のほとんどはポーランドで
暮らしています。

また、私のいとこはオーストラリアにいます
(ヒトラーのユダヤ人迫害から逃れるためヨーロッパからの移住が行われましたが、
私の親族の一部もそうしたのです)
彼らは先月ポーランドを訪れました!

写真はその時のもので、右から私の母、叔母、いとこ、
左側の二人はオーストラリアからきた私のいとこです。

つまり私たちは、オーストラリアとポーランドの中間にいるのです。
いつかみんなが、日本で会えたら、なんて楽しいことでしょう!


さて、今日はここまで。
明日は、私の趣味についてお話します!


ダヴィット・ヤジンスキー(クラリネット)