仙台はふるさと2013/06/27 10:54

もう76年も前、僕の生まれて初めての旅は東北本線に乗り、
青函連絡船に揺られて、母が育った室蘭にだった。

1歳にもならなかった僕が母に抱かれて函館埠頭で写っている
写真がある。
武蔵野音楽学校で恋をし結婚した父と母の初めての子供だった。
両親は室蘭で演奏会をし、札幌では日本放送協会で演奏しのだが、
祖父と祖母に初孫を早く見せたい気持ちもあったのだろう。

祖父小野誠と祖母かつは仙台の人。
だが眼医者であった誠さんは第一子である母が3歳の時に室蘭に
移り、全部で9人の子供をもうけ、晩年はまた仙台に戻り、
56歳の若さで亡くなった。

祖母かつは「誠さんはずるい。私を愛して愛して、さっさと
往ってしまった」とよくぼやいていた。

仙台には叔父や叔母がたくさんいたので、僕は子供の時から
仙台には良く行っていた。
いまでは従兄弟たちもたくさんいる。

6月16日にも出かけて演奏もしてきたところだ。


舘野泉(ピアノ)

明日はN響と初練習2013/06/26 20:06

雨が降ったりやんだりの一日。
今日は午後から歯医者に行ってきた。

入れ歯を作るので今月はもう3回目。
一週間後の4回目でやっと入れ歯が完成する。
思えばこのひと月近く上も下も歯がほとんどない状態でよく
頑張ってきたよ。

4月の初めには1週間入院して両目の手術もしたんだよ。
白内障というやつ。

目をいじられるのは怖くて、これはもう30年近くも我慢して
いたのだけど、そろそろ年貢の納め時。
覚悟してやってもらったら見える見える!
眼鏡なしで遠くも近くも全部はっきり見えるからぶったまげた。

僕の仙台のお祖父さんは眼医者だったし、小父さんたち、
従兄弟たち、従妹の連れ合いまで医者なのだから、もっと早く
言うことを聞いておけばよかったかな。

それはともかく今日はマグヌッソンの「アイスランドの風景」
モンサルヴァジェの「3つの肖像」吉松隆の「平清盛」
光永浩一郎の「サムライ」平野一郎の「微笑の樹」を勉強。

よくやるな!
あと自分で自分を労って枝豆を茹で、アスパラガスも茹でて、
それが今日のご褒美です。
もちろん芋焼酎で晩酌。極楽極楽。

ノルドグレンは勉強出来なかったけど、明日朝N響の練習に
行く前にみます。

おやすみなさい。


舘野泉(ピアノ)

雨だな~2013/06/25 11:25

空梅雨だと思っていたら一転、各地とも大雨の予報が出ていて、
東京もパットしない。
明日からN響との練習が始まるので、今日はその曲の勉強で
一日が過ぎる。
その曲とはノルドグレン作曲の左手のためのピアノ協奏曲
<小泉八雲の「怪談」による「死体にまたがった男」>だ。

2004年に僕が左手のピアニストとしてステージに復帰する
時にノルドグレンが作曲してくれた。
以来現在まで10回ほど演奏しているしCDにもなっているが、
日本のオーケストラとの共演は今回が初めて。
指揮は下野竜也さんで、昨年夏の一柳慧のピアノ協奏曲第5番
世界初演以来だ。

これからの日本の音楽界を背負っていく逸材だと思っている。

10月の仙クラではノルドグレンは弾かないけれど、小泉八雲の
伝説に基づいて<精霊の海>という素晴らしい作品を書いて
くれた平野一郎さんの、これは円空に倣った<微笑の樹>という
30分ほどかかる大曲を演奏する。

昨年12月8日に東京で世界初演、12月15日にベルリンで
ヨーロッパ初演した。
乞うご期待!


舘野泉(ピアノ)


*ノルドグレンの協奏曲は、日本のオーケストラと初共演と
書かれていますが、
その後、ご本人の訂正がありました。

舘野泉オフィシャルブログにてご覧ください。
http://blog.izumi-tateno.com/