子犬2013/09/29 09:38

最近、僕に新しい家族ができた。
今年4月に生まれた子犬で、名前をルネという。

本来、僕の生活では犬を飼う事は難しいと思う。
演奏会の楽曲に集中するため、他の音を全てシャットアウトしたい
ことが多いからだ。

しかし、ルネは吠えない。
とても穏やかな犬で、遊んでいる時以外には、殆ど吠えることがない。
僕が音楽を聴いているときでも、それを大音響にしたとしても、
静かに寛いでいる。
実にできた犬なのだ。
ショパンもこの子犬を知っていたら、「子犬のワルツ」の曲想は
大きく変わっていたかもしれない。

ルネは、僕が久しぶりに旅から帰っても、吠えずにお座りをしながら
一生懸命アピールしてくる。
だから、僕は疲れて帰ってきても、それが深夜であっても、
ルネとしばし遊んでから眠る。

遊んでいるうちに、ふっと睡魔が襲ってきて、その場に眠ってしまう
ことがあるのがたまに瑕だが、
最近ではルネと戯れることが習慣になってきた。

どうしても早く寝なければならない時は、少し遊んだ後で
「今日はこれでいいかい?」とルネに聞く。

ルネは吠えることなく、ただペロペロと舐めてくる。


横山幸雄(ピアノ)

チェロの魅力の玉手箱!名曲プロプラム2013/09/28 10:09


せんくら出演者ブログ、ワタクシの担当は本日最終日です。
3日間お付き合い下さり、ありがとうございました!!

私も今からパンフレットを片手に演奏家仲間も沢山出演しておりますので、
どのコンサートに聴きに行こうかしら・・・と楽しみに計画をたてています。
客席で見かけたら、是非気軽にお声をかけて下さいね^^

せんくらブログ最終日の今日は公演番号61の
【小品集名曲プログラム】について、お話しますね。

これは本当にカジュアルに、おじいちゃん、おばあちゃんから
お孫さんまで皆でそろって楽しんでいただきたい!
そんな思いで組んでみました、ある曲は賑やかに、またある曲は
しっとり日本情緒に身を委ねて、ある曲は思いっきり弾けて弾きたいと思っています。

チェロの魅力は、その音色の豊かさだと考えています。
そんなチェロの魅力を、詰め込めるだけ積み込みました!!
チェロの魅力の玉手箱のようなプログラム、是非
「初めてチェロ聞くんだけど・・・」なんていう方に楽しんで頂けるような
時間にしたいな、と思っていますので、どうぞよろしくお願いします!!

さてさて。あと2週間弱で始まりますね。

毎年このフェスティバルに参加できるのが本当に楽しみです。
毎年いらして下さる方と再会出来る事、ボランティアの皆さんの
温かい心配り、そして演奏家同志の交流。
今年も元気いっぱいに楽しんで3日間音楽をお送りしたいと思います。仙台でお待ちしています!!


長谷川陽子(チェロ)

ベスト・オブ・チェロ・ソナタ!2013/09/27 09:53


今日はせんくら2日目公演番号29
【ベスト・オブ・チェロ・ソナタ】について、お話しましょう。

我ながらずいぶん欲張ったものだ、と思ってます!
何しろソナタという形式は全楽章で完成品、と考えるのが
普通な世の中ですが、敢えて選りすぐりのソナタの、そして
その中の選りすぐりの楽章だけをご紹介するのですから。

クラシックは初めてじゃないけど、でもまだ超王道のプログラムを
聞くのはちょっと心配・・・なんて思っているそこの貴方!!
そんな貴方のための、プログラムです!!

この回ではベートーヴェン、ショパン、ショスタコーヴィッチ、
ラフマニノフ、ブラームスと国籍も時代もとっちらかってバラバラ
ですが、色んな味をちょっとずつって楽しいじゃないでしょ^^

オトナのおもちゃ箱のようなコンサートにしたいと思っております。
少しずつ聴き比べることによって、
「あ、私はもしかしたらブラームスのような重厚感が好きなのかも?」
とか
「ショスタコーヴィッチの斬新さが面白い!」
と思う方もいらっしゃるでしょうし、
「やはりベートーヴェンの高貴な明瞭さや崇高さこそ、
もっと聞き深めていきたい」と再確認する方もいらっしゃるでしょう。

ちょっとクラシックを聴きはじめたけど、【もう半歩】、
今よりちょっとだけ深くクラシックの世界に踏み出してみたい、
そんなあなたに絶対おすすめのコンサートです!!


長谷川陽子(チェロ)

ロココ変奏曲のお話2013/09/26 08:45

          (写真:千葉広子)


こんにちは!長谷川陽子です。

おかげさまでご縁あって今年も【せんくら】に出演させていただきます。
なんと第一回目からせんくら皆勤賞出演、本当に心から嬉しいです。
今年も皆さまにお会いできる事、今からわくわくしています!

今年は3つのコンサートに出演します。
今日はその初日に演奏するチャイコフスキーのロココ変奏曲について
お話しますね。

この曲を演奏するときは、必ずオーケストラのライブラリアンの方から
「何版で演奏しますか?」と確認があります。
原典版もしくはフィッツェンハーゲン版のどちらかの二択なのですが、
これについて面白いエピソードがあるので、ご紹介しましょう。

チャイコフスキーはこの曲を当時の名チェリスト、フィッツェンハーゲンの
ために作曲し献呈しました。
作曲する過程でフィッツェンハーゲンのアドヴァイスも取り入れながら
書いたとされていますが、フィッツェンハーゲンは初演の際、
なんとチャイコフスキーに無断で第8変奏をカットし、その上変奏曲の
曲順を大幅に入れ換えて演奏しました。

これがまたお客様に大好評!!
なんとフィッツェンハーゲンはチャイコフスキーの自筆譜に直接
同じインクで書き入れています。
チャイコフスキーはじめ関係者の立腹とは裏腹に彼の演奏で有名と
なったこの曲は、結局このフィッツェンハーゲン版で出版されることとなり、
チャイコフスキー本人も、複雑な心境の中、何はともあれこの曲が
音楽ファンの心を掴んだことを認めざるを得なかったとか。

塗り替えられた名曲の真相、何だか当時の色々な人間模様が見えてきて、
ちょっと面白いです。

それにしても科学の力とはすごいもので、20世紀に入り
フィッツェンハーゲンの書き込み入りのチャイコフスキーの自筆譜を
モスクワ犯罪科学調査研究所の協力によりX線で筆跡鑑定の分析をし、
20年以上かけて1955年7月に原典版の復元に成功しました。
新たに発見された名曲の事実に、何人かの探究心溢れるチェリストが
その原典版での録音・演奏を試みています。

名曲の陰に逸話あり。
私はいつも従来のフィッツェンハーゲン版で演奏しますが、
ロココ形式の愛らしさ、品格、そしてチャイコフスキーならではの
濃密で大地を感じさせる優美かつ大胆なメロディは、例えそこに
第3者の手が入ったとしても、決して色あせることなく唯一無二の
魅力を放つ名曲であることには違いはないでしょう。

今年の【せんくら】では、仙台フィルさん、梅田俊明さんと
共演させていただきます。
仙台フィルといえば実は学生時代の仲間や先輩・後輩が何人も
入団しているので、一緒に弾けるのがとても楽しみです。

是非皆さまに喜んで頂けるように頑張ります!!


長谷川陽子(チェロ)

リラックス2013/09/25 10:20


皆さんは、休日や休憩時間はどのように過ごしていますか?
効率よく仕事をするため、健康な精神状態を保つためには、
心を落ち着かせる時間が大事だと考えています。

スポーツで汗を流す、読書、映画鑑賞、ドライブ等、人それぞれ。
せんくらブログを読んでいる皆さんは音楽を聞いてリラックスする、
という方も多いかもしれません。


私の場合は、日曜大工とまではいきませんが、ちょっとした
工作の時間です。

ホームセンターに行っては何か使える物はないか物色し、
ああしようか、こうしようか等考えながらブラブラしてしまいます。
気付けば長時間滞在なんてことも。

そうして自分が思うように出来上がった時は最高です!


もう一つのリラックスタイムは近所の公園での散歩です。

自然の風を感じながら、水の流れる音、木の葉の擦れ合う音を
聞いていると心が洗われます。

そして公園内にある池に住んでいるカメを眺めること。


水面を漂うカメ。


岩の上で甲羅干しをするカメ。


ゆっくり、のんびりとした雰囲気が時の流れを忘れさせてくれます。


もし、どこかの公園でカメを見ながらボーッとしている人がいたら
私かもしれません(笑)



皆さんがリフレッシュ出来るような、楽しい演奏会になるように精いっぱい演奏したいと思います。

それでは会場でお会いしましょう!


仙台フィル金管五重奏団
♪Trumpet 鎌田朋幸♪