仙台2013/09/17 09:48


仙台を初めて訪れたのは2001年の5月のことでした。
初めて開催された第1回仙台国際音楽コンクールに
参加するためです。

当時まだ25歳。
モスクワ音楽院を卒業して間もない頃でした。

モスクワからパリの予選を通過して仙台へ参りました。
初めて仙台駅のホームに降り立ったときの印象は「寒!」。
それに東京などに比べて人が少なく綺麗な都市だと思いました。

その時はまだ自分が将来この土地で生活するようになるとは
思っていませんでした。

幼い頃から北国に憧れていました。
北国の自然には控えめな美しさがあります。
冬を迎えて白い粉雪が舞い始めると、しんしんと静かな時間が
流れ出します。

だから北国では、音楽がより深く沁みて感じられるようです。
ロシアでも雪道を歩いてホールに着くと、そこで繰り広げられる
色彩豊かな音の世界は癒しと感動とに溢れていました。

この東北・仙台でもやはり音楽が盛んです。
国際コンクールも音楽祭(せんくら)もあります。
今後とも益々音楽がより身近なものとなって、
仙台から東北の気運が高まっていくことを願っています。


土田定克(ピアノ)