三番目のギターは・・・ ― 2013/09/16 11:51
おしまいに、今回の「せんくら」では、
梅田俊明指揮/仙台フィルハーモニー管弦楽団との初共演が
楽しみです。
曲はおなじみのロドリゴ「アランフェス協奏曲」。
私は今夏、アメリカ公演(西海岸メンドシーノ音楽祭)でも
この協奏曲を弾いてきました。
もう100回以上の本番を重ねた曲ですが、共演する指揮者や
オーケストラによって毎回新しい発見があります。
今回のアランフェス協奏曲では、ドイツ人の親友
シュテファン・シュレンパーが2004年に製作した専用アンプ付きの
コンチェルト用ギターを使用します。
ギター製作家になる前は、サウンド・エンジニアをしていたという
シュレンパーは、電気的ではない自然なサウンドの増幅装置と、
それに適したマイクロフォンを内在したギターの開発を進め、
この10年ほど私のヨーロッパでの大きな仕事を手伝ってくれています。
彼のギターは増幅に頼らずとも充分に大きな音が出せるのですが、
さらにサウンド・ホールの中心にある高感度マイクと弦を止めてある
ブリッジの下に埋め込まれた感圧素子の2系統からの信号を
アンプ内蔵のスピーカーに送り込んで鳴らします。
これによって、オーケストラとの対話にも充分に耐えうる
大きな音のギターを実現しました。
ロドリーゴのアランフェスは、
10月5日(土) 19:45~20:45 イズミティ21/大ホール です。
また、ガラ・コンサートでは愛弟子の鈴木大介君と、
10月6日(日) 14:45~15:45 イズミティ21/大ホールで共演します。
こちらは映画音楽、ニーノ・ロータとモリコーネをお届けします。
3日にわたって、文章ではとても説明出来ない3つの楽器の音色を
説明してきましたが、
仙台の皆さん、是非その耳で確かめにきて下さいね。
「せんくら 2013」でお会いしましょう!
福田進一(ギター)
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