弦楽セレナード2013/09/13 17:41

仙台フィル事務局の関野です。
せんくら8回目ですね。
私も仙台フィルで仕事をさせていただいてから7年目です。

仙台フィルの公演のなかでは、チャイコフスキーを演奏する回を
ぜひお聴きいただきたいと思います。

もし、どの作曲家が好きですか?という質問があるとすれば、
私はこの質問にうまく答えることができません。
特定の作曲家に絞ることができなくて、すべての音楽史に残る
作曲家をいつもスゴイと思ってしまうのです。
優柔不断な証しかもしれませんが・・・。

バッハ、モーツァルト、シューベルト、皆、たいへんな作曲家たちです、
そのように賞賛することしかできません。
ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキー・・・何と人間味に
あふれた偉大な作曲家たちでしょう(特にこの3名は、男女関係でも
苦労した(あまり器用ではなかった)人たちかもしれません)。


チャイコフスキーでは、

迫力と抒情をあわせ持つシンフォニックな「交響曲第4番」
(10/5(土)公演番号51)、

慈しみと典雅な味わいの「ロココの主題による変奏曲」
(10/4(金)公演番号15)
をぜひお聴きいただきたいと思います。


そして、私が個人的にもこころ惹かれているのは弦楽合奏による
「弦楽セレナード第1楽章」(10/5(土)公演番号51)です。

「弦楽セレナード」は、数年前(10年前かもしれません)の
ある人材派遣の会社のテレビCMで使用されて有名になりました。
当時の記憶では、あの印象的な出だしだけで、コンサートでは
お客様が沸いたものでした。

ただしこの作品は、印象的なオープニングだけで終わるものでは
ありません。オープニングに一定の区切りがつくと、続けてすべての
弦楽器が活発に前へ前へと音楽を運びはじめます。
そのメロディは抒情的でもあり、リズミカルであり、聴く者を前のめりに
させる力があります。
オープニングの音楽に沸いたお客様が途中からしんとなって、
手に汗を(きっと良い意味で)握っていらしたのを覚えています。

本当は全4楽章をお聴きいただくと、第1楽章のメロディが回帰した
エンディングがあり、作品の全貌を体験することができるのですが、
今回は作品のテーマともいえるこの第1楽章をじっくり
お聴きいただきましょう。
演奏されるようでなかなか演奏されない、機会の少ない作品とも
いえますから。

音楽が皆様のくらしの近くにありますように。


仙台フィル事務局 関野寛